接着剤を正しい位置に塗工するには多くの注意点があります。吸収体用接着剤を塗工する際は、その位置が重要となります。
吸収体デザインとおむつ全体の構造よって、接着剤を吸収体の上部と下部のどちらに塗工するのが良いか考えるメーカーもあります。一方で、吸収体の両サイドに接着剤を塗工することを優先するメーカーもあります。
- 吸収体上部への塗工
パルプ/SAP(吸水性ポリマー)層の上部に直接吸収体用接着剤を塗工する際は、水分が接着剤の間を縫って移動しなければならないことを理解する必要があります。吸収体上部への塗工は、下部への塗工と比較すると、その吸収性能に若干のマイナスとなる影響を与えたり、吸収体の固定性を損なう可能性があります。
- 吸収体下部への塗工
吸収体下部への接着剤の塗工は、水分を遮断する接着剤が上部に無いため、その吸収性能を向上させます。また、下部への塗工は、パルプ繊維の安定化に寄与し、吸収体の固定にプラスの影響も与えます。これにより、吸収体が割れてしまう可能性が少なくなり、製品の性能と漏れ防止を大幅に向上させます。
接着剤の上部または下部への塗工のいずれの場合においても、水分の逆戻りに影響はありません。