私たちの歴史
2019年、当社は源流であるBoston Blacking Companyの創設130周年を迎えました。優れた技術を駆使し革新的な製品を開発してきたことで、Bostikはこれまでに数々の国際的な成功を収め、接着剤業界における世界的リーダーとなりました。
Boston Blacking Company:飛躍の始まり
1889年、製靴業界で使用する皮革用顔料と染料の製造会社であるBoston Blacking Companyがマサチューセッツ州チェルシーに設立されました。Boston Blacking Companyはその後、合併、買収、有機的成長により数か国で業務を展開するようになりました。1920年後半までにBoston Blacking Companyは、3大陸12か国に拠点を広げ、1,000人の化学者と技術者を抱えることになりました。1940年代にはBostikブランドのもとで、数々の製品が販売され、1960年代には社名もBostikになりました。
靴底の空洞への充填剤の注入方法
1913年9月2日特許取得
「私、マサチューセッツ州在住のWinthrop D. Bakerは、踵部分の空洞への充填剤を注入する方法において新奇で有用な方法を発明しました。以下がその方法です。この発明は、靴に柔軟性を持たせるために、外側と内側のソールの間に充填剤を入れて、靴底を作ることに関するものです。」
1917年:靴用シーリングと防水ブーツ
第一次世界大戦の中、United Shoeは製靴業界では全く新しい方式の製靴装置と操作説明書を提供しました。1917年、同社はアメリカ政府に43フィートの靴修理用トレーラーを譲渡しました。この米軍向け移動サービスユニットは戦場の前線を含めあらゆる場所に出向いて靴を修理することができ1日あたり400足以上の靴のソールを交換することができました。この経験によってUSMは戦場で戦う者たちのため、耐久性に優れた防水ブーツを製造することになりました。
QUELYD
1922年、Quellhyd Doittau社はフランス国内でQuellhydというじゃがいものデンプンを原料にした壁紙用粉糊を発売しました。同社は、ドイツで化学製品を配合し、ドイツ語からヒントを得てブランド名を付けました。これはこの製品の2つの特性である 「Quellen」(冷えているときに膨張する意)と「Hyd」(水を使用している意)を取った名前です。壁紙用のりはパウダー状で、水を加えると膨張し、壁紙に塗れる粘稠性のある糊になります。Quellhydは1960年代にQuelydに改名され大きな成功を収め、Bostikの商品群の中において現在も主力商品として活躍しています。
買収を通じての成長
1980年、BostikはConnecticut groupの一員であるEmhart Corporationにより買収され、その9年後にはBlack & Deckerに売却されました。Black & Deckerは、グループ内の機械および化学事業を分割させ、Bostikは独立した企業として存続しました。
1990年、フランスの石油・ガスグループのTotalがBostikを買収し、Totalの接着剤関連会社をBostikと合併させました。
Totalはその後Ato Finaと合併しTotalfinaとなり、Elf Aquitaineとも合併して、TotalFinaElfとなりましたが、後にTotalに改名されました。その合併により、それぞれの接着剤部門、BostikとAtofindleyが統合されて、Bostik Findley SAとなり、社名はその後2004年にBostik SAに変更されました。
2013年、Bostikはブランドアイデンティティを見直し、新たに「スマート接着剤」というスローガンと合わせて、自然から着想を得たヤモリを採用し、科学的根拠に基づくBostikの接着剤事業との関連性を表現しました。
2015年、特殊化学製品と高性能材料において世界をリードするグローバル大手化学会社のArkemaがBostikを買収しました。
防水ブーツの開発から赤ちゃん用おむつに使用される初の弾性アタッチメント用接着剤の発売にいたるまで、当社の歴史はスマートなイノベーションであふれています。
1889年以来、当社は航空宇宙内装用接着剤からBlu-Tackまで、9,000件を超える技術に対して特許を取得しています。当社はそのなかで著しく成長し、地域の染料メーカーからグローバルな業界リーダーへと進化しました。