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吸収性コア: 通常、コアマトリクス(パルプと高吸収性ポリマー(SAP))で構成される使い捨て衛生用品の内側の層のことを指し、着用時に排出された液体を吸収し漏らさず保持します。

ALD: トップシートの下に位置するADLは、排出された液体をコアマトリックスに迅速に導き、吸収体全体に液体を分散させてコアの使用率を最大化します。 逆戻り(リウェット)を防ぐバリアとしての機能に加えて、液体がコアマトリックスに吸収される前の中間液体貯蔵庫としても機能します。

塗工量: 基材に塗工される表面あたりの接着剤の量(通常の場合)。 塗工量は、通常、接着性能と加工適性を加味して調整する必要があります。

接着剤: 複数の層または基材を組み合わせるために使われる合成材料。 特殊な吸収体システムの場合、構成物を接着して吸収体固定を促進する為、接着剤はすべての層全体で使用されます。 接着剤は、吸収体の割れやずれを防止し、吸収性をサポートし、構造を作り、トップシートとADLを固定し、パルプとSAPを安定させます。 接着剤はバックシートに塗工することもでき、使用中の吸収体のずれや漏れを防止します。 使われているパルプ比率が50%以上の吸収体には、一般的な組立用接着剤が適しています。 SAP比率がより高い吸収体(60%以上)では、多くの場合、吸収体専用に開発された接着剤を使用する方が有効です。 接着剤は、例えば糸ゴム固定など、吸収体システム以外で使用することも可能です。

バックシート: 吸収体の外側に配置される、不透水性のバリアフィルム 通常はポリエチレン製で、通気性または非通気性のものがあり、多くの場合、さらに柔らかくするために不織布を使いラミネート(フィルム)加工されています。

条件付吸収体割れ試験: Bostikが開発した試験方法。吸収体の割れを評価し、吸収体固定性を測定します。 Bostikは、使い捨て衛生用品が濡れている時と乾いている時の両ケースにおいて、吸収体固定性をより詳細に評価するために、前提条件付けされた要素を手動および機械試験に含めています。

当社のプロセスには次のものが含まれます。

  1. 乾いた衛生用品に、尿が排出される部分を特定する
  2. 着用者の動きをシミュレーションする前に、乾いた状態のおむつを吊り下げ、前提条件を整える
  3. 生理食塩水を、あらかじめ特定された排出部分に流し込む
  4. 生理食塩水が吸収体に浸透するまで待つ
  5. 吸収体の割れが認められるまで吊り下げ、上下運動のシミュレーションを繰り返す。 この結果は、割れが発生するまでの上下移動回数として示されます。

Bostikの条件付吸収体割れ試験はこちらをご覧ください。https://youtu.be/R9HFfUQnKYI

吸収体の割れ: 「割れ」は、重力、動き、および/又は濡れたパルプと高吸収性ポリマー(SAP)の重量によって生じる吸収体内の分離です。液体がさらに排出されると十分に吸収されなくなり、 割れ目に移動して、使い捨ての衛生用品から漏出する可能性が高くなります。

吸収体の固定性: コアマトリクスが特定部分に留まる能力であり、それにより、漏れを引き起こす吸収体の割れを回避できます。 優れた吸収体固定性は、多くの要因により実現されます。要因には、吸収体形成プロセス、コアラップの存在と性質、パルプの性能とコア比率、接着剤の存在とその塗工プロセスと性能、および排尿量などがあります。

コアマトリクス: これは、繊維状の連続的な吸収コア層から成る繊維の3次元(3D)構造です。 繊維は、セルロースパルプまたは合成不織布繊維の場合があります。 高吸収性ポリマー(SAP)をマトリックスに追加し、液体吸収力および貯蔵力を強化します。 このマトリックスは、優れた流体管理と吸収体の固定性および、SAPの分散と固定を確実なものにします。 マトリックスは、圧縮可能なクッション性も提供しているため、着用者は、吸収体に圧力がかかる時にもSAPの存在を感じません。

コア比率: 通常、コアマトリックスにおけるパルプ対高吸収性ポリマー(SAP)のパーセンテージを指します。 グローバル市場全体で見られる吸収体の薄型化傾向によりSAPとパルプの比率が変化し、生産、性能、接着剤の役割に課題が生じています。

  • SAP50%に対しパルプ50% 

今日の一般的な吸収体構造は、パルプ50%に対しSAP50%という比率になっています。 この比率では、パルプの繊維がからまり凝集性の高いパッドとなるため、SAPの位置が固定され、吸収体で一定レベルの固定性が確保されます。 しかし、吸収体の固定性をさらに高めたいと望んでいるメーカーもあります。 その場合、接着剤を使用すれば効果が期待できます。

  • SAP70%に対しパルプ30% 

SAP70%に対しパルプ30%という比率の場合、課題はさらに複雑になります。 SAP50%では、ドラムからバックシートへの吸収体の移動は容易に行えます。 しかしSAP70%では、ドラム速度とライン速度によるSAPの損失を防ぐために、コアラップが必要になります。 70%対30%の割合の吸収体に接着剤が使用されていない場合を想定し、条件付吸収体割れ試験を行うと、振動によりSAPがすぐに吸収体の下部に蓄積し割れが発生することが明らかになりました。 この割合では、SAPの固定と性能において吸収体固定用接着剤が重要な役割を果たします。

  • SAP80%に対しパルプ20% 

SAP80%対パルプ20%への移行は、技術的に困難となります。 Bostikの研究および試験により、吸収体固定用接着剤は、単に吸収体生成のためだけにも必要なことが明らかになりました。 よって、吸収体固定性を達成し、一定の性能レベルに達するために、吸収体の特定の設計に適した接着剤を使用することが非常に重要です。 吸収体の専門家と協力すれば、より迅速かつより容易に成功できます。
コアシステム: 漏れを防止し、着用者の肌をドライな状態に保つために機能する、多様で複雑な使い捨て衛生用品の構成要素。 これには、吸収体、トップシートおよびADLが含まれます。 さらに、最高の性能を持つ吸収体は、濡れた状態でも形状を維持するために、伸縮性と凝集性をバランスよく備えた接着剤システムによって強化する必要があります。

コアラップ: 製造プロセスを促進し(パルプまたはSAPの混入を回避)、および/または性能を向上させ、コアマトリックスを安定させるために、パルプと高吸収性ポリマー(SAP)を包み込む層。

通常、2種類のコアラップが使用されます。
不織布ラップは、吸収速度は高いものの、吸収体の割れによる漏れのリスクは軽減されません。
ティッシュラップは、吸収は遅いものの、液体の逆戻り(リウェット)が少ないために、活動的な着用者がよりドライな状態を維持できるという特性があります。また、吸収体の割れに対して、より高い耐久力があります。
重量またはコストを低下させるために、コアラップを完全に排除するというオプションがあります。

吸収体固定、コアマトリックスの安定性、ずれを防止するために、適切な接着剤を選択することが非常に重要になります。

パルプ: コアマトリックスとして使用されるセルロース繊維。これは多くの場合、高吸収性ポリマー(SAP)と混合されます。 パルプは、毛細管現象により、液体を急速に吸収し、分散します。これは吸収体の固定性を強化し、割れや変形を防止します。

パルプフリーの吸収体: パルプを完全に排除した吸収体設計。 この場合、新しい設計は、パルプの機能を果たす代替ソリューションを見つける必要があります。つまり、瞬時に液体を吸収し、分散させ、コアマトリックスを作ることです。 設計によっては、高吸収性ポリマー(SAP)を固定させるために接着剤が必要不可欠であることが明らかになっています。 その他の設計は、パルプのコアマトリックスを不織布のコアマトリックスに置き換えています。

排出: 尿や血液などの体液を排出する事。

漏れ: これは通常、吸収用品から、体液(または [3]液状の便)が失禁されたところから脚または背中のどちらか近いほうから漏れることを言う。したがって、ほとんどの吸収用品は、液体を保持するシステムか、排出物が着用者の下着に到達することを防ぐバリアを備えるように設計されます。例えば、液体をすばやく吸収し全体に分散し、ユーザーが逆戻り(リウェット)を経験しないようにする吸収体設計は、漏れを防ぎ、皮膚を健康に維持するうえで重要です。十分に疎水性があり、着用者の脚にぴったりと合うようにするレッグギャザー設計は、漏れ防止効果があります。

レッグギャザー: レッグギャザーを補完する伸縮性疎水層は、着用者の脚の周りにぴったり合い、漏れを防ぎます。 通常はコアシステムの一部とみなされませんが、レッグギャザーは漏れ防止として機能し、コアマトリックスが液体を吸収する時間を与えます。 これは、中心部から外に分散している可能性のある液体を吸収体部分に方向を変えて吸水させるために、特に重要になります。

臭いのコントロール: 排出後すぐに、または暫くして発生する体液からの臭いの緩和、排除、および/またはマスキングを行うこと。 使用中、時には使用前にも、活性炭や天然元素を使用するなど、製品の臭気を制御するオプションを探求しているメーカーも見られます。 コアマトリックスで使用される材料は、排出後に臭いの制御を改善するうえで重要な役割を果たします。 化学的に改善された吸収体および高吸収性ポリマー(SAP)は、尿が皮膚のバクテリアと接触した後に生成されるPhレベルの低下およびアンモニアの中和に役立つ場合があります。

逆戻り(リウェット): 通常は重量(g)で測定されますが、これはADLとトップシートを通して吸収体から戻り、圧力により皮膚を濡らす液体の量です。 吸収体の設計は、最初の排出後の逆戻り(リウェット)を最小限に抑えて、着用者が常に湿った不快な感覚を皮膚に感じることを防ぎ、発疹や痛みから保護する必要があります。

高吸収性ポリマー(SAP): 一般的にほとんどが粒子形状の合成ポリマーで、圧力下でも、重量に対して大量の液体を保持する驚異的な能力があります。 SAPだけでは、吸収スピードは比較的遅く、吸収分散能力は非常に低くなります。 吸収体の吸収率を向上させるために、今日市場において最も広く見られる使い捨ての衛生用品は、SAPをパルプと組み合わせて製造されています。

トップシート: コアシステムのこの層は、着用者の皮膚と直接接触し、排出後に液体を吸収体に向けて急速に導きます。 トップシートには、ローションやアロエなど、皮膚の健康を促進する添加剤が含まれている場合があります。 接着剤はトップシートの下に塗工され、吸収性や吸収体の固定性を損なう可能性のある吸収体のずれを防止します。 さらにトップシートは、液体が戻って皮膚が濡れるのを防止する役割も果たしているため、逆戻り(リウェット)のリスクが減少します。

ウエットネスインジケーター: 多くの使い捨ておむつの特徴となっている高機能接着剤。 ウエットネスインジケーターは、尿と接触すると、おむつのパッドが濡れ、製品を交換する必要があることを視覚的に示します。

 

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